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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第7章 7日目
女性は厳しい口調で
「何ですか?あなたは。今度は彩さんを狙ってるんですか?」
僕は笑って
「そんなことしないよ。あなたに頼みがあるんだ」
「桃香さんは戻りません」
「わかってる。まあ座ってよ」
僕は彼女に椅子を勧めた。
女性は渋々座って、脚を組み、腕組みした。警戒している。

「僕の頼みは、僕からももちゃんの記憶を消さないことだ」

女性は軽蔑するように言った。
「あなたのような人は、大勢見てきました。でも無理です。それが規則ですから。記憶も痕跡も消します」
「そうかな?規則規則と言うけど、あなたはその規則を自分で曲げてるよね?」
「何を言っているのか、わかりません」
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