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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第7章 7日目
彼女の顔の半分はサングラスに隠されていて、表情はよくわからない。しかし僕は、女性が動揺しているのを感じた。もう一息だ。
「ラブホテルから連れ出した後の展開も、あなたの思惑通りだ。ももちゃんは、自分の幸せのために彩ちゃんを犠牲にするような子じゃない。彩ちゃんの真実を知ったももちゃんは、自殺させないように説得する。あなたが言うよりも、効果的だ」

僕はとどめを刺した。
「あなたは、ももちゃんだけでなく、彩ちゃんも救いたかった。そうだろう?それが本来の役目じゃなくても」
「どう思うかは、あなたの勝手です」
「それからこの部屋、今朝からずっと、外の物音が何も聞こえない。おそらくここは遮断されていたんだろう。ももちゃんの最後の一日を他人に邪魔されないように。それもあなたがした事だと思う」

女性の態度が、少し軟化した。
「わかりました。認めます。でもそれがあなたの願いと何の関係がありますか?」
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