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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第3章 3日目
会社に向かう車の中で、僕は考えていた。

ももちゃんは、ケータイを持っていない…
僕の部屋には電話はない。僕のケータイだけだ。
それなら、昨日話していたのは、独り言か?それとも…

『イマジナリーフレンド』というのが、あるらしい。孤独な子供が空想の友達を作って、ひとりで会話する現象だ。
普通はもっと小さい幼児に起こることらしいが…
ももちゃんはそんなに、寂しい子供なのか?
友達もいない…親から充分な愛情も受けられない…?

そもそも亮は、娘に300万も持たせる程、経済的余裕があるのに、ケータイを買い与えないのか?

僕が親なら心配で、絶対持たせる。
だって知らない家に、娘ひとりで行かせるんだぞ。いつも連絡取れるようにするのが普通だろ?

連絡を取る気がない。
迎えに行くつもりも、呼び戻すつもりもない?まさか…
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