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星逢いの灯台守
第1章 名も知らぬ薔薇
それから二年間、片岡はニューヨーク大学で経営学を学び、卒業したのちに帰国した。
彼は会うごとに逞しく…そして更に洗練され、産まれながらのカリスマ性と共に成熟した大人の男へと成長していった。
その姿は宮緒を魅了し続けるのに充分なものだった。
兄の周りには、常に華やかな女性たちの存在があった。
彼はそれを隠さなかった。
…けれど、どの女性ともとても短いスパンで出会いと別れを繰り返しているようだった。
片岡にとって女性はその身を飾る美しいアクセサリーのように見えた。
宮緒は密かに思った。
…兄さんは常に誰かを探し続けているみたいだ…。
ここにはいない、誰かを…。
…やがて宮緒が東大に受かり東京で一人暮らしを始めた春、片岡は不意に結婚することになったと告げたのだ。
彼は会うごとに逞しく…そして更に洗練され、産まれながらのカリスマ性と共に成熟した大人の男へと成長していった。
その姿は宮緒を魅了し続けるのに充分なものだった。
兄の周りには、常に華やかな女性たちの存在があった。
彼はそれを隠さなかった。
…けれど、どの女性ともとても短いスパンで出会いと別れを繰り返しているようだった。
片岡にとって女性はその身を飾る美しいアクセサリーのように見えた。
宮緒は密かに思った。
…兄さんは常に誰かを探し続けているみたいだ…。
ここにはいない、誰かを…。
…やがて宮緒が東大に受かり東京で一人暮らしを始めた春、片岡は不意に結婚することになったと告げたのだ。