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星逢いの灯台守
第4章 上海ローズ
「…瑠璃子に知らせたわ」
夕食後のプーアール茶を丁寧に淹れながら、由貴子は恥ずかしそうに告げた。
「瑠璃子ちゃん?」
「ええ。ママは宮緒さんと結婚します…て。
貴女が二十歳になるまで入籍はしないし、事実婚のような形になるけれど、瑠璃子には喜んでほしいの…と」
どきどきしながら尋ねる。
「…瑠璃子ちゃんは何て?」
由貴子は美しい花が綻ぶように笑った。
「嬉しい…て。
ママは愛するひとと幸せになるのね…。
良かったって…。
それから、宮緒さんがママのことを大切にしてくれているのが嬉しい…と喜んでくれたわ」
声を詰まらせる由貴子の白い手を引き寄せる。
「…由貴子…。
瑠璃子ちゃんのお許しが貰えたんだね」
宮緒も思わず感極まり、その手を強く握りしめた。
「…ええ。あの子、早く貴方に会いたい…て。
ママが選んだひとに早く挨拶したい…て。
ねえ、近いうち、日本に一緒に帰れないかしら?」
弾んだ声を漏らす由貴子を見ながら、宮緒は遂に決心を固めた。
小さく息を吐き、由貴子の潤んだ美しい瞳をじっと見つめる。
「…由貴子、実は大切な話があるんだ。
ずっと、君に打ち明けたかった話なんだ」
由貴子は不思議そうに小首を傾げた。
「なあに?何のお話し?」
「…驚かないで聞いて欲しいんだ。
…実は…」
宮緒はゆっくりと口を開いた。
夕食後のプーアール茶を丁寧に淹れながら、由貴子は恥ずかしそうに告げた。
「瑠璃子ちゃん?」
「ええ。ママは宮緒さんと結婚します…て。
貴女が二十歳になるまで入籍はしないし、事実婚のような形になるけれど、瑠璃子には喜んでほしいの…と」
どきどきしながら尋ねる。
「…瑠璃子ちゃんは何て?」
由貴子は美しい花が綻ぶように笑った。
「嬉しい…て。
ママは愛するひとと幸せになるのね…。
良かったって…。
それから、宮緒さんがママのことを大切にしてくれているのが嬉しい…と喜んでくれたわ」
声を詰まらせる由貴子の白い手を引き寄せる。
「…由貴子…。
瑠璃子ちゃんのお許しが貰えたんだね」
宮緒も思わず感極まり、その手を強く握りしめた。
「…ええ。あの子、早く貴方に会いたい…て。
ママが選んだひとに早く挨拶したい…て。
ねえ、近いうち、日本に一緒に帰れないかしら?」
弾んだ声を漏らす由貴子を見ながら、宮緒は遂に決心を固めた。
小さく息を吐き、由貴子の潤んだ美しい瞳をじっと見つめる。
「…由貴子、実は大切な話があるんだ。
ずっと、君に打ち明けたかった話なんだ」
由貴子は不思議そうに小首を傾げた。
「なあに?何のお話し?」
「…驚かないで聞いて欲しいんだ。
…実は…」
宮緒はゆっくりと口を開いた。