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星逢いの灯台守
第5章 星逢いの灯台守
…その長身で驚くほどに端正な顔立ちをした男は、義母由貴子の傍らでまるで騎士が大切な姫君を守るかのように佇んでいた。

「…初めまして。宮緒真紘と申します」
柊司と一緒に応対に出た澄佳は息を飲んだ。
「…宮緒さん…?
どうしてここに…?」
「…お久しぶりです。澄佳さん」
丁重に頭を下げる様子から、澄佳とは旧知の仲であったらしいことは窺い知れた。
「…宮緒さん…。
あの…。どうして由貴子さんがご一緒に…」
言葉を詰まらせながら訝しむ澄佳を慮るように、寄り添うように佇んでいた由貴子が口を開いた。
「…澄佳さん。突然にごめんなさい。
驚かないで聴いていただきたいの。
…私たちは上海で結婚したのです」

「何ですって⁈母様…!」
澄佳より先に思わず声を上げた柊司を、由貴子が静かに見上げた。
…華やかな芍薬が描かれた優雅な友禅を身に纏った由貴子は、まるで初々しい花嫁のように可憐に見えた。
柊司の知る控えめでもの静かな美しさを備えた如何にも未亡人然としたその姿ではなかった。
内側からその艶めかしさが溢れ出で、匂い立つような魅惑に満ちた姿であった。
…真珠色の肌はしっとりと艶を帯び、その瞳も唇もため息が出るほどに美しく…瑞々しく潤い輝いていたのだ。

…こんな母様を初めて見た…。
柊司の胸は、自分でも動揺するほどに激しく騒めいた。

しっとりと潤んだ由貴子の美しい瞳が、仄かに微笑った。
「…柊司さん。私、結婚したのよ…」


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