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星逢いの灯台守
第2章 忘れ得ぬひと
宮緒は澄佳を離しはしなかった。
宮緒の腕から逃れた澄佳を引き戻し、後ろから羽交い締めにするように抱き竦める。
…密やかに甘い花の薫りが宮緒を包み込む。
「…貴女が好きだ…!愛しています…!」
叫ぶように愛を告白する。
生まれて初めての告白であった。
「…宮緒さん…」
「…貴女が好きだ…。
誰よりも好きだ…。
貴女は僕が初めて好きになった女性だ…。
その貴女をこんなにも哀しませる兄が僕は許せない…!」
澄佳の身動ぎが静止する。
そっと腕を解き、澄佳の貌を引き寄せる。
じっと見つめ、語りかける。
「…僕はご存知の通り、兄とは腹違いの兄弟です。
兄は僕の憧れでした。
強くて大胆で理知的で洗練されていて…野生的な魅力に溢れた兄…。
兄のためなら何でもしようと決意して秘書になりました。
…けれど…」
…澄佳の夜の海の色の瞳が切なげに細められる。
その瞳に魅入られるように見つめ返す。
「…貴女を泣かせる兄は許せない…。
僕なら貴女を泣かせたりしない。大切に愛し抜く。
大切に守り抜く。
…貴女だけを…ずっと…」

長く濃い烟るような睫毛が震える。
「…宮緒さ…」
…甘やかな吐息…。
それに絡み取られるように惹き寄せられ…唇を寄せる。
「…愛しています…澄佳さん…」

…唇が触れ合う刹那、澄佳が渾身の力を振り絞り宮緒を突き放した。
「…駄目…宮緒さん…」


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