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星逢いの灯台守
第3章 空蝉のひと
濡れた眼差しが交錯しあった刹那…初老の駅長が慌ただしく待合室のドアを開けた。
「ああ、すんません。東京行きをお待ちのお客さんですかね?」
「はい。そうです」
宮緒が駅長に向かい合った。
「実は今さっきの落雷の影響で上り列車が不通になってしまったですよ。
電気系統の故障やから調査と復旧に時間がかかりそうやて、本部から連絡が入ったです。
今、豪雨警報も発令されたもんで、駅員もなかなか現場に近づけんで…今夜中の復旧は難しいかもしれんです」
宮緒は女と貌を見合わせた。
けれどすぐにジャケットの胸ポケットからスマートフォンを取り出す。
「…仕方がないですね。
タクシーを呼びましょう。
ご一緒に木更津まで…」
言葉の途中で駅長が手を振った。
「それが木更津に抜ける国道もさっき大規模な落石が見つかって、通行禁止になったって連絡が来たですよ。
…お客さん、どうするね?」
「ああ、すんません。東京行きをお待ちのお客さんですかね?」
「はい。そうです」
宮緒が駅長に向かい合った。
「実は今さっきの落雷の影響で上り列車が不通になってしまったですよ。
電気系統の故障やから調査と復旧に時間がかかりそうやて、本部から連絡が入ったです。
今、豪雨警報も発令されたもんで、駅員もなかなか現場に近づけんで…今夜中の復旧は難しいかもしれんです」
宮緒は女と貌を見合わせた。
けれどすぐにジャケットの胸ポケットからスマートフォンを取り出す。
「…仕方がないですね。
タクシーを呼びましょう。
ご一緒に木更津まで…」
言葉の途中で駅長が手を振った。
「それが木更津に抜ける国道もさっき大規模な落石が見つかって、通行禁止になったって連絡が来たですよ。
…お客さん、どうするね?」