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星逢いの灯台守
第3章 空蝉のひと
「…ああ…っ…やっぱり…無理です…」
不意に女が身を捩り、宮緒の身体の下から逃げ出そうと試みる。
「なぜ…?」
女の動きをがっちりと封じ込めながら尋ねる。
「…私を…幾つだと思っていらっしゃるの…?
貴方よりずっと年上なのですよ…。
四十をとうに超えて…他人の眼に晒せるような身体ではないの…」
宮緒は小さく笑った。
「そんなことですか…。
大丈夫です。…貴女の身体はきっと綺麗です…。
たとえ、年相応だとしても…。
…だから…心配しないで…」
「…だめ…お願…い…」
女の懇願を無視して帯を解き終わり、露草色の着物をその華奢な肩から滑らせる。
上質な白綸子の襦袢が現れる。
細腰には白色の縮緬のしごきがきつく巻かれていた。

その清楚な姿は、さながら輿入れをするお伽話の貴族の姫君のようだ…。
しごきの結び目に手を掛け、躊躇いなく解く。
「…ああ…」
女は観念したかのように、長く濃い睫毛を伏せた。
しごきが取り去られ、肌襦袢の前がゆっくりと開かれる。

…宮緒の手が止まる。
思わず目を奪われ…言葉を無くした…。

雪より白くしっとりときめの細かい肌…。
その乳房はやや小ぶりだが、形良く些かの垂みもなく、瑞々しく張りを湛えていた。
二人の胸の飾りは初々しい珊瑚色をしていて、やや硬く尖っていた。
引き締まった腰の下には下着をつけて居らず、青白いまでに澄み切った色合いの鼠蹊部が露わになっていた。

「…下着を着けていらっしゃらないのですね…」
宮緒がつと伸ばした指の先には淡く薄い茂みがあり、慎ましやかに女の秘められた花園を隠していた。
「…も…やめて…ください…」
男に生まれたままの姿を凝視される羞恥に耐えかねて、女は襦袢の前を搔き合せようとする。
しかし、それは宮緒により容赦なく剥ぎ取られてしまった。
「…あ…っ…いや…」
女がびくりと震え、首を振る。

「隠さないで…。
こんなに綺麗な裸を…どうして隠す必要があるのですか…?」
宮緒は褥に女の両腕を掲げさせた。

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