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不倫のはて
第1章 孤独の渦
26歳で結婚して 17年が過ぎた。
私の夫森下健介 43歳。
食品会社の営業をしている。
夫は 真面目で帰宅時間も
ほぼ同じ時間に帰ってくる。
帰宅したら
お風呂に入って
家族で夕食・・・
幸せな家庭なんだと思う。
でも私達夫婦は もう15年以上
身体を重ねていない
いわゆるセックスレス・・・
結婚当初から 夫は
夫婦生活において 淡白だった。
夫の終わりが セックスの終わり
夫の手によって 私がイクことも
セックスの気持ち良さも
一度もなかった・・・・
自分の手で身体を慰め
自分を騙す
残りの人生
もう 誰かの手に
触られることはないだろう。
身体を重ねないことが
心のすれ違いなのか
わからないけど
同じリビングにいても
夫と会話すらない
リビングで同じ空間にいるのに
かえって夫を遠く感じ
さらに 私の孤独は強くなっていく。
この安定した生活を大切にしたい。
何の不満もありません・・・・と
蓋をして 何も見ずに
何も考えずに家庭を守ることが
いい主婦なのだろうか・・・・
だけど凍り付いた
心と身体は
温もりが欲しかった。
心も身体も
全身血が通うよう溶かして
欲しかった。