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不倫のはて
第7章 危険人物


 
 
 ホテルのカウンターで料金を支払い
滝のエントランスを通り抜け 車に乗る。
時間はそれほど 遅くないのに
日の陰りが早く暗くなっている。
夕方のラッシュ時間で 
時間が かかりそうだ。
美鈴は 学校が終わると
アルバイトに行ってるし
夫は 美鈴よりもう少し遅い。
買い物しても 何とか間に合いそうだ。


 いつものスーパーの
駐車場に車を止めた。
店内には女性客が何人も買い物している。
ついこの間まで私も
普通のどこにでもいる主婦の一人だった。
ほんのちょっとのつもりが
大きく道を踏み外してしまって
こんなこといつまで
隠し通せるか
バレるのも時間の問題かもしれない。

 夫以外の男と身体を重ね
その上 お金を取られ
脅迫され写真まで 
ばらまかれてしまうかもしれない
そう考えるだけで
全身から血の気が引いていく
奈落の底に 突き落とされてしまうのか

 携帯のメールの
着信音がなっている。
プルプルプルプル・・・

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