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不倫のはて
第8章 交差する時
直樹の携帯を持つ手が
震え落としそうになり
慌てて持ち直した。
こうしていられない。
直樹は血相を変えて
会議室を飛び出した。
周りにいた同僚や社員が
びっくりして見ている。
急いで 1階のフロントまで行こうと
エレベーターまで 走った。
ここは 5階で エレベーターは2基ある。
ボタンを押すが 2基とも
1階に 降りたままで
なかなか 昇ってこない。
待っていられず 階段で降り始めた。
直樹の足音がカツンカツンカツンカツンと
心臓の音と重なるように鳴り響く。
急がなければ・・・・
間に合わないかもしれない。
危ない・・・
危険だ・・・
階段をかけ降りる
自分の足が もどかしい。