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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第8章 初デート





────うーん、身体がだるい…。



これまで激しく抱かれ続けた結果なのか、
今回不思議と意識を飛ばすことはなかった。

あまりに激しすぎて、
お風呂に入るときがただの介護だったんだけどね。

ほら、足ガクガクで力入らなかったから。





二人ベッドで身を寄せ合いながら、
眠くなるまでお話しする。

ピロートークってやつだ。

意識飛んだりすぐ寝ちゃったりで
なんだかんだ、ちゃんとしたことなかったんだけど。

いいねこれ。すごく落ち着くし、安心する。


「ねぇくろ、耳触っていい?」
「だーめ。」


また断られちゃった。

前回、私も白馬くんに何かしてあげようって思ったのに、
結局今回もできなかった。

…うん、次かな。
次こそ耳いじりながら何かしてあげよう。

フフッと笑うと、白馬くんが怪訝な目で私を見てきた。
たぶん思考がバレてる。


すると、彼はおもむろに私の髪を手で梳きながら、
どこか儚げな表情をした。



…と思ったら。








「…ねぇユイ、同棲しない?」
「へ?!」







サラリともの凄い爆弾発言を落としてきた。

あまりの突然さに間抜けな声が漏れる。


え、同棲ということはつまり、
生活を共にするということですよね…?

ひとつ屋根の下で?
ずっと?
一日中?

考えただけで心臓が持たない未来がみえるも、
同棲してみたい気持ちも湧いてきて。


顔を赤くして返答に困っていると、
白馬くんは優しく微笑みながら私に告げた。


「返事はすぐ出さないで。明日、ユイにまだ話せてない大事な話をするから。それを聞いてから決めてほしい。」



────大事な話。



私はコクリと頷き、彼の胸元に顔をうずめた。

なんだろう。

白馬くんは謎が多すぎて検討もつかないけど、
なにかを打ち明けてくれることは素直に嬉しい。

どんなことでも、
真っ直ぐに受け止めて感じたままに返そう。




彼の温かい腕に抱かれながら、
私はゆっくりと重たくなった瞼を閉じた────。







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