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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第2章 お泊り会


ここで少し、彼…平田啓吾(ひらたけいご)くんについて話そう。


彼とは大学のとき、友人に無理やり連れてこられた合コンで知り合った。
第一印象は短髪の爽やかスポーツ青年。
クラスの人気者といった性格で、会話下手な私でも楽しめたくらい。

そんな彼となんやかんやで連絡先を交換することになり、メールや電話で少しずつ距離を縮めていった。
「今日は何食べた」とか「こんな会話をした」とか。ほんと、そんな感じの些細なこと。

そして、彼からデートのお誘いを受け、告白された。
本当にびっくりして、泣きそうなほど嬉しくて。
その日手を繋いで帰ったのは、今でも甘酸っぱい思い出だ。



…それが、いつからだろうか。
そんな彼の束縛が徐々に見え隠れし始めたのは。



最初は、返信が遅いと心配のメッセージが送られてきた。まぁ彼氏から心配されるんだもん、普通に嬉しいよね。

それがどういうわけか、日が経つごとにどんどんエスカレートしていった。
30分返信が遅れるだけで電話がかかってきたり
誰とどこで遊びにいくのか聞きたがったり。


…心配性な親か。


それでも、恋愛経験の少ない私は「そういうものなんだ」と安易に捉えていた。

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