この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第2章 お泊り会
ここで少し、彼…平田啓吾(ひらたけいご)くんについて話そう。
彼とは大学のとき、友人に無理やり連れてこられた合コンで知り合った。
第一印象は短髪の爽やかスポーツ青年。
クラスの人気者といった性格で、会話下手な私でも楽しめたくらい。
そんな彼となんやかんやで連絡先を交換することになり、メールや電話で少しずつ距離を縮めていった。
「今日は何食べた」とか「こんな会話をした」とか。ほんと、そんな感じの些細なこと。
そして、彼からデートのお誘いを受け、告白された。
本当にびっくりして、泣きそうなほど嬉しくて。
その日手を繋いで帰ったのは、今でも甘酸っぱい思い出だ。
…それが、いつからだろうか。
そんな彼の束縛が徐々に見え隠れし始めたのは。
最初は、返信が遅いと心配のメッセージが送られてきた。まぁ彼氏から心配されるんだもん、普通に嬉しいよね。
それがどういうわけか、日が経つごとにどんどんエスカレートしていった。
30分返信が遅れるだけで電話がかかってきたり
誰とどこで遊びにいくのか聞きたがったり。
…心配性な親か。
それでも、恋愛経験の少ない私は「そういうものなんだ」と安易に捉えていた。