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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第9章 白馬黒哉について
「……ね、くろ。寂しくない?」
突然の最初と同じ質問。
でも、あのときより声が辛そうじゃない。
たぶん、分かってるけど一応確認ってやつだ。
「寂しくないよ、ホントに。」
安心させるように彼女の頭を撫でる。
すると、ホッとしたのか
額をぐりぐりと俺の肩に押し付けてきた。
……うーん。
「……ねぇユイ。思うんだけどさ、俺よりユイの方が猫っぽくね?
だって喘ぐときも「んにゃぁ」って……」
「アアアアアア言わないでいいから!!」
俺の口を手で塞がれる。
なんか、最初身体を重ねたときのこと思い出すな。
「わかった」と言うようにコクンと頷くと、
意図が通じたのか、彼女が恐る恐る手を離した。
────まぁ言うけどね。
「喘ぐときも「んにゃぁ」って啼くし。」
「アアアアアアア!!」
そうそう、これだよ。
あのときもこんな感じだった。
たった一ヶ月前だけど懐かしい。
クスクス笑っていると、
彼女がペシペシ俺の肩を叩いてきた。
……あぁ、一ヶ月前といえば。
「そういえば、だいぶ身体の傷無くなったね。」
叩く手がピタリと止まる。
あんなにすごかったアザとか擦り傷が
ほとんど消えてるし。
身体を撫でてもザラザラしない。
「うん、お風呂入っても染みないの。くろのお陰。」
嬉しそうに笑いながら、
彼女が甘えるように俺に抱きつく。
よかった、すげぇ綺麗な身体に戻って。
つか、この子ほんと変わったな。
最初の頃なんか、
全然頼んねぇし甘えねぇしですごかったのに。
彼女の髪を指で遊んでいると、
彼女が俺の首筋に啄むようにキスを落としてきた。
あー……。
「……やべぇ、どうしよう。」
「え?」
彼女が不思議そうに顔を上げる。
いやホント困った。
「ナカに挿れっぱにしてたらまた勃ってきた。」
「へっ?!」
彼女がびっくりした拍子にナカを締め付けてくる。
あーもうダメだこれ。
手遅れだ。
困惑する彼女をベッドに押し倒し、
お互いの指を絡ませて不敵に微笑む。
「ごめんね、もう少し俺に付き合って?」
「〜〜っ!」
顔を真っ赤にしつつも拒否はしない彼女。
無理はさせない予定だったのに。
また今日も夜が長くなる。
彼女が好きで、可愛くて、愛おしくて
たまらない。