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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第11章 神社の息子


今日は休日。
そして私はいま、白馬くんのおうちに遊びに来ています。

ちなみに同棲はまだ先。
私が彼の家に引っ越すにあたって、
準備しなきゃいけないことが沢山だからね。


ソファの上で仰向けに寝転がる白馬くんの上に、
私がうつ伏せで乗っかる。
そんな状態で、二人それぞれスマホゲームをしていた。

なんて平和。


「おー、ほら先輩見て。俺のケサランパサラン超成長した。」
「うん、よく分からないけどおめでとう。」


彼が私にスマホ画面を見せてくる。
そこには白い毛玉のような生き物がふよふよ浮いていた。

うーん、ケサランパサランの元のサイズ知らないし、
どれくらい成長したのか分かんないや。


「それ面白いの?」
「放置ゲーだけど、色々仕組まれてて面白いよ。これ作った人かなり頭良いね。」


おお、白馬くんが褒めるって相当だ。
すごいな、そのゲームの製作者さん。


「先輩はなにしてんの?」


彼がスマホを戻しながら私に聞いてくる。

けど、どうしよう。
私のやってるゲームの内容がちょっとアレだ。

そう思いつつも、恐る恐る口を開く。


「……乙女ゲーム。」
「えっ。」


ピタリと彼の動きが止まる。

ぁぁぁほらもう、すごく複雑な雰囲気になった。

気まずくて視線を彼から逸らしていると、
白馬くんが悲しげにポツリと呟いた。



「……そっか、先輩は俺じゃ満足できないんだね。」



────そんなこと断じてありえないのに。

満足できないどころか
ドキドキの供給が激しすぎて心臓持たないレベルなのに。

否定したくて、わたしは咄嗟に言葉を紡ぐ。


「ち、違うの!これは普通に楽しんでるだけで、全く別物だから!むしろ私、白馬くんのこと……っ」



が、ここで私は気付いた。

視線を戻した先にあるのは、悲しげな彼の表情ではなく
ニヤニヤと笑みを浮かべた意地悪な表情。



これは────



「うんうん、それで?俺のことがなに?」



カマかけられたやつだ────!


気のせいかな、これ前にもあった気がする……。
確か彼に告白した日……。

あまりの恥ずかしさに手で顔を覆うも、
彼がいとも簡単に剥がしてくる。

絶対顔が赤いから見られたくないのに。


「ほら、ちゃんと俺の目を見て?続きしっかり聞いててあげるから。」



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