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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第1章 名前は白馬。見た目は王子。
振り返れば、昼間に白馬くんを囲んでいた女性陣。
打ち明けられなくて落胆したような
ちょっとホッとしたような。
「あれっ、山下先輩もご一緒ですか?」
「えぇ、偶然にもお会いしたもので。ね?白馬くん。」
「そうですね、たまたま。」
瞬時に私はいつもの仕事モードに。
白馬くんもバッチリ王子様モードに切り替わってる。
さすが白馬くんだ。ナルシストで子供っぽくて意地悪な素の性格が微塵も感じられない。
…さて、このままこの店に居座ろうものなら、
「なんだ〜!それなら私たちもご一緒してよろしいですか〜?」
「たくさんお話ししたいです〜♡」
…と、やっぱりそうなるわけで。仕事終わりも気を使わなきゃならないとか絶対にゴメンだ。
チラッと白馬くんに視線をやると、彼も同意するようにコクンと頷く。
────よし。
「…そういえば山下先輩、このあと8時から外せない家の用事があるとかおっしゃってませんでした?」
「あぁそうだった。ありがとうございます、私としたことが忘れるところでした。」
先に振ってくれたのは白馬くん。彼の言葉に合わせ、自分の分のお金をテーブルに置きながら一人立ち上がる。
「えぇ〜、山下先輩お帰りになられるんですかぁ?!」
「さみしいです〜!」
語尾がとっても嬉しそうだけどね??
しかしそれも当たり前だ。この流れだと白馬くんだけここに残るわけなのだから。
「どうもありがとう。ではお先に失礼します。」