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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第5章 サプライズ





────「すみませんでした…。」


翌朝。
白馬くんが手で顔を覆いながら謝ってきた。

前回で反省したのに、またやりすぎてしまったと
後悔しているらしい。


「大丈夫だよ、私こそごめんね?
また意識失くした上、シーツ汚しちゃって…。」
「いやそれホント俺のせいなんで。すみません…。」


うんまぁ腰は非常に痛いけど。
別に嫌なわけじゃないから気負わないで欲しい。
服もちゃんと着せられてるし、
逆にお世話されちゃって申し訳ないくらい。

というより、毎回意識飛ばされるほど上手でビックリしてるよ…。


「あ、そうだ。そういえば昨日買ってきたケーキあるんだけど、白馬くん食べる?」

そう聞くと、彼が急に不満げな表情を見せてきた。

「…白馬くん呼びに戻ってる…。」

あ〜、そこか〜!

なんていうか、ホント。
情事のとき以外は基本子供っぽいんだよなぁ。
もはや別人の域。

「ほら、だって万が一、職場で下の名前で呼んじゃったら大変でしょ?」
「あー、それもそうか。」

お、意外と早く納得してくれた。

…と思ったら。



「じゃあ身体を重ねるときだけ名前呼びにしてください。」


また君は…恥ずかしいことを平然と……。


「ね?いいでしょ先輩?」

…久しぶりに見た。
爽やか王子スマイルの圧力。


「…わかった。そうしよっか。」


ここで断ったら、
この人わざと職場で名前呼びしてきそうだし。
少し照れるけど提案をのむことにした。


「で、ケーキって何ケーキあるんすか?」


あ、種類はフリが選んだから私分からないんだった。

白馬くんの問いかけにそっと箱を開けてみると、
そこには美味しそうなショートケーキとチョコレートケーキが。


…あれ?


「ケーキが二個しか入ってない…。」
「はい?」

私の言葉に、白馬くんが箱の中身を覗いてくる。
やっぱり、どう見たって二個だよ。

すると、彼は何かを察したようにスッと真顔になった。


「…アイツ、元から二人にさせるつもりだったな。」


────そ、そういうことか〜!

うん、やっぱりフリと白馬くん似てるよね。
見透かして企むあたりが。


「まぁいいや、先輩どっち食べます?苺欲しい?」
「うん欲し…、ううん、白馬くんは食べたい?」


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