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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第5章 サプライズ
こういうとき、つい相手の意向に合わせてしまう。
平田くんの影響かな。
なんだか怖くて自分の意見を通せない。
「…じゃあ俺、苺貰いますね。」
そう言って、彼は箱から苺をつまみ出し、
ポイッと口に放り込んだ。
よかった、白馬くんが食べたかったならそれでいい。
そう思ったのに。
ちゅっ
「…んむ?!」
突然唇を塞がれた。
催促するように割れ目を舌でつつかれ、
恐る恐る口を開けると、
半分に噛じられた苺が口の中に放り込まれた。
何事もなかったかのように、
あっさりと離される唇。
いきなりのことに呆然としていると、
白馬くんが平然とした顔で、ポンポンと頭を撫でてきた。
「ワガママくらい言いなよ、彼女なんだから。」
……顔が、熱い。
口の中の苺と、昨夜勢いでつけたキスマークが目に入るせいで、恥ずかしさが数倍にも増してしまう。
この人の彼女とか、心身ともに持つのでしょうか…。
そんな不安と喜びが入り混じった感情で、
今日も平和な一日が始まる。