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呟き…
第1章 働けよ…



事務の子を工事部に入れる訳に行かないから…。

うちの会社の暗黙のルール…。

工事部や営業部は無闇に事務室に入らない。

うちの会社で誰もが無闇に入って良いのは社長室だけと決まってる。


「森本さん…、会議室の鍵を持ってんだ。」


彼女はそれが欲しいという目で私を見る。


「工事部は朝礼があるからね。朝礼は会議室でやるから私と宮崎さんは鍵を預かってるんよ。」


あくまでも工事部だから鍵を持ってるのであり、事務の子に鍵を簡単には渡せないと示す。


「森本さんはええなぁ。私も就職する時に工事部を希望すれば良かった。現場に行く言うて外に出てもうたら後は自由やもんね。」


長い爪でサンドイッチを毟りながら広末さんが愚痴を言う。

確かに自由だけど真夏にエアコンの無い炎天下を走り回ったり、真冬に吹きっ晒しの中でガタガタと震えて仕事してるぞ?

なんか広末さんは勘違いをしてると思う。


「工事部にすれば良かったって…、なんか資格とか経験があるの?」

「資格は簿記を持ってますよ。」


だから事務なんだろ!?

彼女との会話はあまり真に受けると疲れるだけなのだと学習する。

私のため息にすら気付いてくれない人…。

残り少ない昼休みにこの人と居る事が苦痛だとお弁当を一口頬張った瞬間にパツンと微妙な音がして会議室の電気が消える。


「きゃっ!」


広末さんが悲鳴を上げる。

停電だと更に私はため息を吐く。

お弁当…、まだ食うとらんのに…。

そんな事を考えながらお弁当に蓋をする。


「もう食べないんですか?」


呑気に広末さんが聞いて来る。


「多分ね…。」


とだけ答えて腕時計を確認する。


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