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第3章 　『一億総性生活活性化』

　緊急招集された「臨時国家安全保障会議」への出席者のテーブルの上には一枚のレジメが配られていた。
　レジメにはその日の会議の中心テーマが記されていた。

　性タブーを打破し、『一億総性生活活性化』の実現を

　1　避妊対策
　2　性教育
　3　マスコミ対策
　4　婚姻制度の見直し


　会議の席に座った厚労省の奥原琴葉は席に着いた途端、出席している男性官僚達が一目でそれと分かる肉食系ばかりであることに驚いていた。
　驚いたのはもちろん奥原琴葉だけではなかった。会場に入ってきた女性キャリアたちは皆一様に目を見張った。
　一方、出席した男性官僚たちも会場に入った途端、出席している女性官僚のあまりの美貌に仰天。
　元ミス大学の奥原琴葉、ファッションモデルのような９頭身美女姉川朱里、初々しいまでにキラキラと輝くヨーロッパ帰りのバイリンガル蒼井瑠衣。
　もはや会議のテーマなどどこかに消し飛んでしまうほどの美女美女美女。

　じつはこの定数１０名のメンバー選出に当たって、矢部首相より二つの選考基準が出されていた。

　その一つは男女同数の若手官僚であること。

　もう一つが、男は肉食系。女は美系。