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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第7章 再会
 恵子の濡れた小陰唇に向かって、指先が進む。割れ目はすでに濡れ濡れで、それはクロッチレスのショーツの布をも濡らしていた。真ん中に開いているスリットに気付かれてしまえば、指先の進行を妨げるものは何もない。二本の指先はスリットで隔てられた左右のわずかな布の上を滑り、恵子の陰部の最も深いところまで到達した。けれど当然かも知れないが、その指先が次に目指したところ、それは下着をずらして直接中へ・・・そのために指先はクロッチ部の端、わずかな布の端面を探っていた。
 つまみ上げようとして何度か失敗する。肌を傷つけたり痛くしないためだろう。指先は細心の注意を払っていた。そして、何度か試みるうちに電車は減速を始めた。もうすぐ乗り換え駅だ。
 指先がショーツの端を摘まみ、持ち上げてずらす。そのまま指先は割れ目に指の先端を立てる。くちゅ、っと音がしそうなほど濡れたあの部分。指先が恵子の中に入ってきた。指の動きに合わせるように腰が動いてしまう恵子。
 駅は近い。
 列車が止まるまでのわずかな間、恵子はずっと、びくんびくんと身体を反応させながら、男の愛撫を受け容れていた。目を閉じ、眉間に軽く皺をよせ声を立てないように堪えながら。
 もうほとんど時間がない。男は、遂に直接指を挿入できた達成感からか、深入りせずにあっさりとそこから退散した。
 駅が近づく。
 最後まで恥丘を愛撫し続ける指先。
 少し落ち着き、恵子は自分の足でしっかりと立つと着崩れを少し直した。その時、
「どうだった?」
と声…!。
 声?聞き覚えがある声?右の耳元で囁(ささや)く声が聞こえた。
 その声に懐かしさを感じた。知っている声だ。聞いたことがある。顔を上げた。恵子の正面から聞こえたその声は「続けてもいいですか?」と囁いた、あの声だと確信した。
恵子と目が合い微笑む男。恵子もつられて口元が緩んだ。「どう?」だったと聞かれても、この満員の車内で応えられるはずが無い。
 男の胸の中から解放され、電車はしばしの長い減速Gの後、少し左にカーブした。揺れた拍子に倒れそうになり、恵子は男の胸に最後にもう一度身体を預けた。電車はゆっくりと静止し、そして右のドアが開放される。ほどんど全ての人がドアへ、ホームへと向かう濁流に巻き込まれた。その中に恵子と男は並んで身を任せた。
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