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第6章 贈り物

　ローターの入った三角形のポケットを恵子は左右の人差し指で両側から持ち上げる。人差し指の外側に微かに陰毛の感触が伝わる。ゆっくりと、ローターを陰部からはぎ取るようにショーツを裏返した。割れ目の中央に入る縦一本の筋。その周りのヒダヒダの大陰唇の膨らみ。全体に小ぶりで上付き･･･な印象なのだが、あちらこちらの皮膚がひきつったように突っ張っている。そっとショーツを膝の上まで引き抜くと膝を立たせて右、左とつま先までショーツを脱がせた。ギラっと何かが光に反射した。そっとユウリの陰部へ手を這わせる。手に伝わる感触･･･それは、とても皮膚によく似た、しかし違うもの･･･。透明の薄いテープのようなもので貼り合わされていた。
「それはね、薄い伸縮性のある防水テープなの。･･･」
とユウリが言う。
「その部分だけ…まだ、女の子じゃないから･･･」
　えっ？
　声にならかなった。今なんて言ったの。
　恵子の身体で得体の知らない熱気が背筋を走った。体が熱く心臓が高鳴った。不思議な緊張と興奮を、身体が突然、勝手に感じていた。
「待って。それ、どういう…」
　言いかけた恵子をユウリの言葉が遮った。
「試してみて。ねぇ、いいから。舌で。…おねがい。そしたら、写真のデータとか全部消すから」
　忘れかけていた…写真の話…でも、それ今更？と少し興ざめもしていることに我ながら可笑しかった。
「いいわ。」
　どうすればいいかよく分からないまま、それでも恵子は、今は目の前で完全に体を許しているユウリに、彼女の期待を上回るほどの何かを施してあげたい気持ちでいっぱいだった。軽く頭を傾げると額の前に垂れた髪を指で分けて右耳にかける。その右手を伸ばしユウリの右足首を取る。同様に逆の手には反対側の足首を掴む。左右の手を引き付けると、ユウリの脚はＭの字に押し開かれた。
　肘をついて伸び上がる。両足に頭を挟まれるようにして伸びると、もうユウリの秘密が詰まった割れ目はすぐ目の前だった。