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恋人はスーパースター
第1章 一夏の情熱
「やった!東京ドームのチケット二枚、ゲットしました。誰か"N"のlive行く人いる?」
ここは、横浜にある山手女子学園高等部2年A組の教室である。
主人公、椿一夏は、大手建設会社の一人娘でありながら、今大人気沸騰中のスーパーお坊ちゃまアイドルユニット"N"に夢中で、休み時間の教室内でチケットを売りさばいている真っ最中だった。
「行く行く!!!」
「えー!!!私も行きたい」
「私が先に行くって言ったわよ!!!!」
一夏の周りに、クラスの女子が集まり、収拾がつかなくなった。
彼女は、深呼吸して、一喝する。
「では、じゃんけんで、決めます!じゃんけんする人この指止まれ!!!!」
「はい、はい、はい!!!」
クラスの女子の大半が"N"の虜である。
これだけ人気があるのは、ファンにとって、嬉しい限り。
「みんな、隼人さま、樹さまに、会いたいかな?」
クラスの女子たちは、右手を上げて、声を揃えて、"N"がよく使う掛け声を叫ぶ。
「「Oho Yes!!!」」
その様子を見て、一夏は、心の中でニンマリと笑い、"Yes!!!"と唱えたのだった。
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