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お局の坪井さん
第2章 二
***
「坪井さ〜ん、おはよう!宮崎出張、どうだった〜?」
翌週の月曜日。
会社に出勤すると専務から挨拶され、デスクの前で礼儀正しくお辞儀をした。
「おはようございます、専務。…出張は、良かったです」
「宮崎牛、食べました?」
「ええ……旅館で」
「良いなぁ〜!他にも、何か食べました?」
「え……」
羨ましそうに話す専務の言葉に、一瞬ドキッとしながら顔が熱くなる。
澤村さんとの事を思い出してしまった……!あの夜、私、澤村さんと……!ああ、汗が出てきた!!
「ん?どうしたの?」
「何でもありません!他は、何も食べてません!」
「そう?」
私の態度を不思議そうに見る専務に返事を返すと、そのまま椅子に座る。
絶対出張先で澤村さんとえっちしたなんて、誰にも言えない!!知られてもいけない!!この事は秘密だわ!!
そんな事をひたすら考えていると……
「あ、そういえば、△△の澤村さんが今日来ることになってるから、坪井さん、応対よろしくね〜」
ニコニコと微笑む専務から突拍子もない言葉を掛けられ、驚きで口から心臓が出そうになる。
「えっ?!澤村さんが?!」
「うん」
「急ですね……スケジュールにはなかったのに……」
「そうなんだよ〜」
何で……?まさか、私に会いに……?って、バカ!!そんなわけないでしょ!!
一人ドキドキしながら、私はペットボトルのお茶を鞄から取り出し、口をつけた。