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申し訳ないですが、Mです。
第5章 会社
午後から少し社内が慌ただしくなった。

しばらく不在だったプロジェクトマネージャーが急に戻ってくるらしい。

会社のかなりの偉い人が戻ってくるから、お迎えするのにあたふたしている、ということだとか。

僕のような下っ端にはあんまり関係のないことだし、僕は若菜さんにいじめられてフラフラなので、それどころじゃなかった。

しかし、忙しそうにしている他の社員がいるときに、バイブのスイッチを入れられるのには本当にあせった。

忙しいのでほとんどの人がバイブの音には気付かず、仕事に取り組んでいた。

しかし、中には

ヴヴヴヴッ…!

という振動音に気付いて、キョロキョロしたり、自分のスマホではないかと、取り出して確認する人もいた。

ーはぁっ!ばれるから!やめて!

僕はヒヤヒヤしながら、アナルを締めて、少しでも音がもれないように努力するしかなかった。

バレそうでバレないので、若菜さんはだんだん調子にのってきて、わざと勘のするどい人が近くにいるときにバイブを強にしてきたりした。

ヴヴヴヴ!ヴィンヴィン!

「あ…んん…だ…め…!」

僕は身体を硬直させ、やりすごそうとしても、声がでてしまう。

若菜さんはそんな僕に知らないそぶりで

「あれ?どっかでケータイのバイブ鳴ってない?」

なんて言ってみせる。

近くにいる人達が若菜さんに言われて、自分のスマホを確認したりする。

「あれーどこだろー?わかんないねー」

「だれかバイブでも仕込んでるじゃないの?」

「えーやだーセクハラ~」

そんな会話を若菜さんが他の社員としている。

ーあああ、だめ、だめ、ばれちゃうばれちゃう!!

僕はもう心臓がばくばくして、どうしていいかわからないで若菜さんの顔を見る。

若菜さんが小悪魔のように微笑む。

僕はこの危機的な状況に興奮していて、再び勃起していた。

どうやら、このようなシチュエーションの刺激を、僕の意識や脳は、性的なものと認識しはじめたようだった。

ーだめだめっ、こんなところでイッたら…!やばすぎる!

「あああ!あの!あの!僕です!僕でした!電話なってました!えと、あの、なんだろな!?ちょっと向こうでとってきます!!」

僕は必死でスマホを取り出して、電話がかかってきているように取り繕って、みんなから離れた。

ーあぶなかった!もう少しでばれるところだった!



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