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第18章 助けて。

圭子が清一郎の家に着くと、清一郎はもてなしてくれた。

清一郎の家は1人で住むには大きな家だった。
大きいが少し古めかしい門をくぐると、大きな木造の建物が見えた。
それが清一郎の家だった。

普段なら清一郎の家を見て圭子はその大きさに驚愕した。
そもそもヘルスの客の家になど絶対に来なかった。

しかし、圭子はそれどころではなかったのだ。

だから大人しくソファーに座って、目の前に出されたお茶を何の疑いもなしに飲んだ。

「どう？少しは落ち着いた？」
清一郎は昼寝でもしていたのか、小さな目が腫れぼったくなっていて、髪の毛には寝癖がついていた。

「はい。突然押しかけてすみません。」
「暇してたから別にいいよ。それより何かあったの？」
圭子は清一郎の温かい声に泣きたくなった

圭子は今日の悠馬とのやりとりを包み隠さず話した。
清一郎との写真をマイにとられたこと、100万払えと言われたこと、払えないから悠馬が連れてきた人とセックスしなければならないこと。

「そっか。マイちゃんって一緒に働いてた子だよね？昨日付で辞めたって聞いたけど、レイちゃんに意地悪した罪悪感で辞めたのかな？」
「え？マイやめたんですか？」
「うん。たまたま常連客に辞めたって説明してるところを聞いたんだけどね。」
「そうですか。」
圭子はどうしてマイがこんなことをしたのか、圭子の何が嫌だったのかもう聞くことはできないのだと思った。

「それで、レイちゃんはヘルスのアルバイトを続けるの？」
「…辞めます。」
ヘルスのアルバイトを続けないとお金がなかったが、それ以前に他の店で働くとしても、この店で働いているのが悠馬にバレているので辞めたほうがいいと思った。


「そうだよね。なら、今すぐ連絡したほうがいいよ。」
「…そうですよね。電話します。」
圭子はそういうと清一郎に断りを入れてその場で連絡した。

お店は案外すんなりと辞めれた。
また働きたければいつでも連絡してくれと言われただけだった。