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第5章 新しいアルバイト

清一郎に会うと、いつも肉棒にばかり目がいってしまって、ほとんど会話を覚えていなかった。

しかし、清一郎がニートで親の資産で生活をしていること。
見た目よりは若く、29歳だったこと。
圭子に会いに来る以外は、趣味はなく、ほとんど家でアニメを見ていることだけは覚えていた。

顔もブサイクで、普通なら絶対付き合いたくない相手だったが、性格は優しいし、何よりセックスが上手い。

少なくとも顔も整っていて、長身だけど強引で、圭子の意見を何一つ聞かない、自分本位なセックスしかしない悠馬よりは圭子にとってはマシに見えた。

こんなことを考えているのは、悠馬に急な呼び出しをされたからだった。
多少文句を言うことは許されても、呼び出しに応じないと、所構わず犯されて、裸で外を歩かされることは身をもって体験していた。

なので、どんなに忙しくても、悠馬からの呼び出しに圭子は断ることはなかった。

すぐ来るようにとメールが入っていたはずなのに、インターホンを押しても悠馬が出ることはなく、電話をしても繋がることはなかった。

寝ているのか、どうしたらいいのか、勝手に帰ると怒るかもしれないしと悩んでいると、悠馬の浮気相手である悠馬の住むアパートの管理人の美智子が声をかけてきた。

「あら、悠馬くんの、彼女さん、、悠馬くんなら、出かけたわよ。出直した方が、いいわ。」
圭子は振り向いて、美智子を見た。

美智子は頬を上気させて、瞳を潤ませていた。

「…そうですか。なら、出直します。わざわざありがとうございます。」
圭子はニッコリと笑いながらハキハキと答えた。

「ええ、悠馬くんに会ったら、伝えておくわ。」
「お願いします。」
圭子は美智子に頭を下げるとその場を後にした。

美智子は冷静に話そうと無理やり出した声で、妙に色っぽかった。

そう言うことか。
つまり、悠馬は今美智子にイタズラをしていて、圭子はプレイのために使われただけなのだとわかった。

何にせよ、今日は悠馬に会わなくてすむし、セックスをしなくていいと思うと、圭子は気分が高揚した。

今日は特に仕事の予定もなかったので、数少ない友人に連絡して、夜ご飯を一緒に食べることにした。