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ハンカチの君
第8章 大学生活
「ちょっと町田君、下品なこと言うのやめなさい。圭子ちゃんが引いてるわよ。」
町田の下品な行動を諌めたのは、町田の隣に座っているフットサルサークルのマネージャーで、主務をしている松本美玲だった。
美玲は、サークルの女性のボス的存在で、敵に回したくない人物でもあった。

圭子は、美玲にも町田に向けたのと同じ笑顔を作った。
「美玲先輩、大丈夫ですよ。わかってます。町田先輩は、場を和ませようとして、下ネタを言ってくださったんですよね?」

「そうそう!よくわかったね、圭子ちゃん。」
「違うだろ?」
町田の調子に乗った声に、美玲は頭を叩いた。

「痛ぇ!!!!」
「悠馬もいい加減許してあげなよ。圭子ちゃんがかわいそうでしょう?」
美玲は町田に話しかけるのとは違う、甘い声で悠馬に話しかけた。
圭子は、美玲が悠馬のことを特別に思っていることに気がついていた。
美玲が悠馬に話しかける時の声は周りの人とは全く違うし、何より距離も近いことが多い。
それに悠馬だけ呼び捨てで呼んでいた。

過去に関係があったのか、今も関係があるのかは分からないが、悠馬の彼女である圭子にいい感情を抱いていないのは確かだった。

「…わかったよ。ほら圭子、お弁当貸せ。」
悠馬は美玲に説得される形で圭子を許した。
箸を持って圭子の作ってきたお弁当を食べ始めた。

「流石の悠馬も妻の言うことは聞くってか〜?」
町田は下品な声を上げて、ゲラゲラ笑った。

「もう、町田君!私と悠馬は名字が同じ松本なだけでしょう?圭子ちゃんがいる前でそんなこと言うのやめて。勘違いしちゃうでしょう?圭子ちゃんごめんね。」
美玲は全く悪いと思ってないのが伝わってきた。
むしろ、早く別れてくれと言うことが伝わる言い方だった。

ただ今日のメンバーは、女性は美玲だけだったからなのか、眉根を下げた顔を悪意だと思うものは、圭子しかいなかった。
美玲は、童顔で目がクリクリしていて、身長が小さくて、お人形のように可愛かった。
自分でもそれをわかっていて、いつもピンクや白色の可愛らしい服装を着ていた。

悠馬と並ぶと、可愛らしい女の子と、かっこいい彼氏でお似合いだった。

2人が付き合ってくれたら、圭子は悠馬と別れることができるのに。
そう思いながら、顔には出さずに誰にもバレないように小さくため息をついた。

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