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ハンカチの君
第9章 一日奴隷
悠馬が靴を脱いで玄関マットの上に上がったので、圭子も靴を脱ごうとすると、悠馬から制止の声がかかった。
「まず、裸になれ。」
「…え?」
「聞こえなかったのか?裸になれって言ったの。金貸さねーぞ。」
「あ、ごめん。わかった。」
「敬語!!」
敬語で話せなんて初めて言われたが、悠馬のあまりの剣幕にすぐに言い直した。

「あ…すみません。すぐ脱ぎます。」
これは本格的に悠馬の機嫌が悪いことをヒシヒシと感じた。
手の震えが止まらなかったが、シャツワンピースのボタンを全部外して脱ぐと、シューズボックスの上に畳まずに置いた。

悠馬の強い視線を感じたので、すぐにブラージャーを外し、靴を履いたままショーツを脱いで裸になった。

悠馬は玄関に置いてあった赤いチョーカーを圭子の首に嵌めた。
チョーカーにチェーンをつけて引っ張った。

「うぐ…。」
悠馬の引っ張る力は強かったため、苦しくなった。
圭子は首のチョーカーを手で触ってどうにか苦しさを軽減しようとしている間に、靴を脱ぎ捨てて玄関マットの上に立っていた。

悠馬がチェーンを持つ手を下ろしたので、圭子は急に支えを失ったように、玄関マットの上に四つん這いになって咳き込んだ。
「ガハッ。ゲホゲホ…。」

悠馬はチェーンを持ったまま歩き出したので、圭子は四つん這いのまま引っ張られるように裸で悠馬の後ろを歩いた。

寝室に着くと、チェーンをベットのパイプに結びつけられたので圭子は動きが制限された。
丸で犬小屋に括り付けられている犬の様だった。
悠馬は寝室に置いてある、一人がけのソファーに座った。

「そこで自慰しろ。」
「え?」
圭子は床の上に四つん這いになったまま、ソファーに座る悠馬を見た。
てっきり悠馬の肉棒を舐めろと言われると思っていた。
圭子が悠馬の肉棒を舐めると圭子の陰部には触ることはなく、挿入して来るのがいつものパターンだった。

ヘルスの客にも頼まれたことはなかったし、性欲が強い方でもなかったので、今まで自慰などしたことがなかった。

圭子が固まっていると、悠馬は圭子の胸めがけていつのまにか手に持っていた黒い鞭を振った。
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