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ハンカチの君
第11章 デート
アパートの部屋に入ると早速陰毛を剃るのかと思った。

しかし、悠馬は合宿の準備を始めた。
なので、圭子もそれに従って、先ほど買ってもらった旅行鞄に、先ほど買ってもらった服や下着や歯ブラシ、一応水着3着を入れた。

鞄に全て詰め終えると、玄関のシューズボックスの上に置いてある悠馬の鞄の横に置いた。

悠馬は支度を終えると、ソファーで寝転んで携帯を見始めたので、とりあえずまだ剃らなくて良いのだと思い、ホッとするような複雑な気分で圭子は悠馬の部屋の掃除を始めた。

悠馬の部屋は、週に1回必ず掃除機をかけて、その後に雑巾で床を拭く。
悠馬は割と綺麗好きなので、少しチリや埃が残っていただけで怒るため、テレビ台の上やソファーの下まで丁寧に雑巾で拭いた。
それが終わると、夜ごはんの支度をした。

夜ごはんは今日は時間があったため、悠馬の好きな唐揚げを揚げて、アボカドとトマトのサラダと、オクラの味噌汁を作って並べた。

悠馬は特に美味しいとも言わないが、不味いとものすごく怒られるので、美味しかったのだろうと安心した。

食器の片付けを終えると、悠馬は剃刀を持って風呂場まで歩いて行った。
圭子は行きたくなくて立ち止まっていたが、悠馬が風呂場から怒鳴り声をあげた。

「おい!!早くしろよ。俺は疲れてるから、早く寝たいんだ!!」
だったら私の陰毛のことなんて放っておいてよとは口が裂けても言えなかった。

圭子は服を脱いで浴室に入ると、悠馬はいつもの椅子に裸のまま剃刀を片手に座っていた。

圭子が剃刀に手を伸ばすと、悠馬は圭子の手首を握って、浴槽の縁に座らせた。

「ひや!!」
浴槽の縁は少し冷たくて驚いた。

「足を開け。」
「え?悠馬が剃るの?自分でやるよ!!」
「早くしろよ!」
圭子は仕方がなく、股の間に生える陰毛がよく見えるように脚を開いた。
浴槽の縁は安定感が悪く、ほとんど足で体を支えていた。

悠馬は何かの液体を圭子の陰毛に塗りつけると、剃刀を圭子の剛毛な陰毛に当てた。
「ひゃあ!!」
圭子は液体の冷たさと、剃刀を当てられてる恐怖で目をつぶった。

「見ろ、でないと手が滑る。」
「やぁ〜。」
圭子は慌てて悠馬の剃刀を持つ手を見た。
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