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もしも勇者がラスボスと子作りをしてしまったら。
第1章 いきなりラストシーンです。
みな自分の存在を恐れ、同じドラゴン族の男たちでさえも、恐怖のあまり私には近づいてこようとはしなかったのだ。
その為、私はずっと一人だった。
誰かの肌の温もりなど、感じることはなかった。
求めようとも、思わなかった。
この世界で最も強い自分にとって、他者とはすべて支配するべき存在で、それこそが己の快楽。
別に他者と交わることが無くとも、血の繋がった自分の家族などいなくとも、私は己の悦びを満たすことができる。
それだけの力を持っている存在。
そう、思っていた。
それなのに……
孤独を選び、一人殺戮と支配の道を極めてきた私が、まさか宿敵であるはずの勇者によって、自分の本心に気付かされるとは。
求めていたのは、私の方か……
いまだ全身を包むような強い刺激と快感を感じながら、私は心の中でぼそりと呟いた。
そっと目を閉じると、頬には忘れてしまっていたはずの感情が一粒流れる。
自分の身体を覆う勇者の体温が、やけに温かい。
その温もりに、思わず顔を埋めたくなる。
求めたくなる。
孤独であり続けたことによって虚空になってしまった心を埋めてくれる何かを。
「情けないな……」
己自身に向かって呟いた言葉に、相手が不思議そうな表情を浮かべる。
まだ勇者と繋がっている恥部からは、ドクドクと熱を持った体液が滴り落ちていく。
まるで、少しでも勇者の心に触れ合うとするかのように、私の体液も混ざりながら。
その為、私はずっと一人だった。
誰かの肌の温もりなど、感じることはなかった。
求めようとも、思わなかった。
この世界で最も強い自分にとって、他者とはすべて支配するべき存在で、それこそが己の快楽。
別に他者と交わることが無くとも、血の繋がった自分の家族などいなくとも、私は己の悦びを満たすことができる。
それだけの力を持っている存在。
そう、思っていた。
それなのに……
孤独を選び、一人殺戮と支配の道を極めてきた私が、まさか宿敵であるはずの勇者によって、自分の本心に気付かされるとは。
求めていたのは、私の方か……
いまだ全身を包むような強い刺激と快感を感じながら、私は心の中でぼそりと呟いた。
そっと目を閉じると、頬には忘れてしまっていたはずの感情が一粒流れる。
自分の身体を覆う勇者の体温が、やけに温かい。
その温もりに、思わず顔を埋めたくなる。
求めたくなる。
孤独であり続けたことによって虚空になってしまった心を埋めてくれる何かを。
「情けないな……」
己自身に向かって呟いた言葉に、相手が不思議そうな表情を浮かべる。
まだ勇者と繋がっている恥部からは、ドクドクと熱を持った体液が滴り落ちていく。
まるで、少しでも勇者の心に触れ合うとするかのように、私の体液も混ざりながら。