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ぬるぬるマッサージどうでしょう
第2章 挫折

 まあ、そんな感じで嫌気がさしかけていた頃、求人募集の広告で女性専用マッサージ治療の店を見つけた。
 どうせマッサージするなら男よりは女の方がいい。
ほとんどオバサンばっかりだろうが、たまには上玉に当るかもしれない。
それと歩合とは別に基本給がつくのも魅力だった。とにかく面接だけでもと、その店に行ってみた。
 
 駅前の大通りから少し離れた路地にその店はあった。
よく見かけるギラギラした看板ではなく、ほとんど目立たないような小さな看板に「マッサージ院 アマリロ」と書いてある。
場所といい看板といい、本当にこれで客を集められるのか心配なぐらいだった。

 しかし店に入ると考えは一変した。
豪華な受付、仕切りごとに区切られた待合室のソファー、清潔な洗面所。
さすが女性専門だけあって女心をくすぐる演出で一杯だった。

 院長との面接では、たいした事も聞かれず即、採用だった。
ただ俺を立たせて頭から爪の先まで、舐め回すように見ていたのが少し気になったが。
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