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第5章 こんな形のピュアラブ

体内リズムが崩壊している勇気は昼夜問わず、ＰＣを操作しサイト運営を続けていた。

それとは反対に愛美は勇気の部屋で一定のサイクルで生活をしていた。

コンビニだけど栄養のバランスを意識しての食生活。

おかげで体の調子はよくなった。
(また勇気君とエッチするとボロボロになるんだけどね…)

矛盾した行動を笑い飛ばしていた。

そんな朝の日。コンビニ袋を抱えてマンションの部屋に帰ると、勇気はＰＣの前で生気なく座っていた。

「おはよう！勇気君」
「よぉ！愛美…」

返す言葉も元気は無い。
「勇気君さぁ…寝なさいよ…かなり辛そうだよ…」

「ああ…そうだな…もうダメだな…寝るわ…」
「私の事は心配しないで。勇気君の分まで食べ物を買ってきたから大丈夫よ！」

「お前は自分一人でやっちゃうから凄いな…前の女に比べて…」
曖昧な意識の中でも勇気はマズイ事を言ったと思い口をつぐんだ。

「いいよ…勇気君…気になくていいよ…」

勇気に嫌われたくない気持ち半分…揉め事を起こしたくない半分…

愛美は食品を冷蔵庫に入れて、パタンと扉を閉めた。
「勇気君がたっぷり寝たら、パスタ料理作るから楽しみにしていて…」

「悪りぃ愛美…」
少年の様に笑う勇気。








１９:００近くになっても勇気は起きない。
ポッキーを囓りながら勇気の持っていたＤＶＤを見ていた。

タイトルは大怪獣ガメラ。

昭和４０年に製作された元祖ガメラ映画だ。
愛美が生まれる２５年前くらいの映画だ。

白黒の美しい中で描かれる昔の日本の姿。
当時の特撮技術は未熟であり、その未熟さに可愛いらしさも感じた。

ふと気がつくと熟睡から覚めた勇気が隣に来た。
「起きたね！勇気君…コーヒー淹れる？」

勇気は愛美の隣に座る。愛美の肩を抱いた。
「このままガメラを見ようぜ…」
「うん…」
嬉しいなり黙って勇気に身を寄せた愛美。