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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第11章 二夜の過ち
巽さんのことがあったから、聖さんを見ても怖いとは思わない。うんん、受け入れてあげたいの聖さんを、哀しむ聖さんをギュッと抱き締めてあげたい。
「……聖さん」
「奏多……」
少し怠い体を起こして、私は両腕を広げ、ベッドの側に立つ聖さんを抱き締めた。驚いたような聖さんの顔。でもね私は大丈夫……でしょう? 聖さん?
「奏多……奏多……。
奏多が受け入れてくれるなら、他にはなにも要らない。奏多だけを愛している」
「聖さん、私……」
「……そうはいかないだろうね、巽が黙ってはいないくらい予想が付くよ」
「聖さんも、巽さんも、いきなり言われて私は選べない。こんな経験をしたことがないから、選んでいいのかすら……」
「選択肢は奏多にある。
僕か巽、それ以外の男性、選ぶのは奏多……急ぎはしない、奏多が決められるまで待つよ僕は」
「私が……決める」
私は誰を選べばいいの?
聖さんにしても、巽さんにしても、私には高嶺の花。
私に執着する理由は分かったけれど、私なんかが選んだら、きっと周りから非難の嵐だとは思う。……だから、最後の言葉を言ってあげられない。
「今は考えないで僕を受け入れて? 忘れられないほどの快楽を奏多にあげる。そして、忘れられないくらいに奏多を感じさせて?」
「……はい……」
簡単に私を押し倒す聖さんの力、何度も何度も深いキスをしてから、ドンドンと下がってゆく聖さんの唇。
浴衣があるお腹部分を避け、次に唇が触れたのは私の足先。