この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第12章 聖と巽
日の光の中でベッドに佇む聖さんを見て、ドキッとするのは気のせいじゃない。
理想的な体型のイケメンが裸でベッドに居れば、ドキドキしても仕方ないじゃないの。こればかりは私のせいじゃないよ。
「まだ寝ていてもいいんだよ奏多?」
「目が覚めたので……。
客間に戻って、もう一度風呂に入って来ます」
「そう、残念だね」
夜中に聖さんの部屋で風呂は借りた。中の精液を少しでも洗い流したくて、長い時間シャワーを使っていた。……もしものことが無いように。
それでも不安だから、もう一度ゆっくり流そう、朝になって無理かも知れないけれど、僅かでも可能性は低くしなくちゃ。最後に泣くのは私だから。
そろそろ着なれてきた浴衣を器用に着こなして、誰にも見られないうちに、聖さんの部屋から客間まで移動。すぐに風呂に飛び込んで、秘裂を丁寧に洗い流す。
(気休め……なんだよね)
精液全てが流れることなんて……ない。そして残った精液が受精するかは運次第。それくらいの知識は私にだってある。
ただの気休めでも、精液を出してしまいたかったの。聖さんの言葉に納得が出来なかったから。
今日も朝から湯船の中。
精液もそうだけど、首元の痣も気になる。だって月曜日まで後数日しかない、それまでに分からない程度に薄くならないと、私は痣を付けたまま受付に立つことになってしまう。
「そんなことをしたら、間違いなく部署移動だよ」
受付は会社の顔。
それなのに、男性の痣を付けた受付嬢なんて、絶対に笑い者になるのがオチ。