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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第13章 付き合ってみる?
辛い思いをさせたいわけじゃないから、こうしてキスに間を入れる。……しっかり胸は揉んでいるが、それでも刺激過ぎないように気をつけてはいるんだぞ。
「もっとキスが欲しいか?」
「……うん、もっと……」
「少しの間で、随分と言えるようになった」
「……えっ!?」
「前は言葉にするのを躊躇っていなかったか?」
「確かにそう……」
あの時は、戸惑うような恥じらうような態度だった奏多が、今は恥じらいこそ見せても、戸惑うという仕草がナリを潜めている。
原因と考えなくても解る、それは聖の存在。あれで言葉優しい聖だからな、奏多も心を開きやすかったんだろう。
「それも俺が教えたかったんだが、先を越されたか」
「怒って……いるの?」
「怒っちゃいない」
「じゃあ、誰にでも抱かれるって思われているの?」
「それも思っていない」
「……でも……」
続きを言うのを、俺は奏多の頬に触れ撫で止めさせた。
「嫌だから逃げて聖に助けられたんだろ? 人を見る分別はあるはずだ。
聖のことは……想いの違いか? 俺と同じく、ずっと奏多を焦がれていた聖だからな、奏多が身を委ねるのも理解出来る」
「本当に……聖さんと同じことを言うんだね。昨日、聖さんに全く同じことを言われたの」
「まぁ兄弟だからな。それにずっと二人で育って来たんだ、主義主張は似るのか……いや、俺が聖の後を追ったせいか」
「追ったの?」
「聖に追いつきたくて、追ったのは認める」