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第14章 誤解が溶けた愉悦な夜

あえて首元を避けるように進む巽さんの唇。気を使ってくれている、それがなんとなく分かるだけに、言いようのない思いが私の中に蓄積するのを感じるの。

「あ……ア……」
「まだ乳首が尖ったままだ、少し責めただけなのに焦れていたのか奏多？」
「私……それは……ァッ」

パクっと含まれる私の乳首、先ほどは指だけだったから、柔らかい巽さんの唇と舌が気持ちいい。でも体は、その先を望むように内腿を擦り合わせ、その中心が濡れているのが分かる。
巽さんの言葉じゃないけれど、私はいつからこんなにも、やらしくなってしまったんだろう？　来る快感に期待して、焦れ疼く私の体。胸を責められただけで、快感に喜ぶ私。少し前には考えられなかったよね。

「ンッ　ァアアン！」

胸を揉みしだかれ、唇と指で硬くなっている乳首を潰されたら、背筋が浮くほどの快感が私の体を駆け抜ける。快楽の甘い痺れ、それを与えられるたびに、私は身を屠って快感に鳴く。

「そうやって乱れ鳴くほうが好きだ奏多。俺のほうも凄く興奮するんだよ」
「ア……ン……巽さんも？」
「あぁ。好きな女が乱れよがるのを見て、興奮しない男はいない。……分かるだろ、熱く高まり勃起している俺のモノが」
「巽さんのが、凄く大きく……」

時々太股に当たっていた硬いモノ、巽さんの興奮の証。私を責めることで、こんなになっているの？
思わず身を起こして、その場所をまじまじと見てしまう。