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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第5章 もう一人の社長息子
触れ撫でる頬と、離れてはまた重なる唇。ゆっくりとした甘い時間。
「……奏多、もう少し深くして良いか?」
「巽……さん……」
重なる唇をノックするように、巽さんの舌が私の唇を突っつく。
一瞬どうしようか迷ったけれど、私は唇を少し開いて、巽さんの舌を受け入れてしまっていた。
「……ぁん」
「はぁ、奏多……」
初めはぎこちなく私の舌先を確かめるように。その内に大きく舌が伸びて来て、私の舌を絡めとるように混ざり合ってゆく。
「ん……ぁぁ……」
「そうだ奏多……んっ」
口内で激しく求め合う舌と舌。私が巽さんに舌を伸ばせば、巽さんは吸い付くように私の舌を持っていってしまう。そしてまた私の口内に侵入し、全てを奪いとる勢いで舌を動かすの。
……ダメ、こんなキスとろけそう。
求めるようなキスは暫く続き、唇が離れた時にはもう私の体に力が入らないくらい、キスだけで興奮してしまっていた。
「唇が赤く腫れているみたいだな」
「それは巽さんが……ひゃっ!」
思わず声を上げたのは、巽さんがが私の唇を指でなぞりながら、耳に息を吹き掛けたせいで、これだけで私の体は敏感に反応してしまっている。
キスで……感じていたんだ私。
そう思った途端、恥ずかしさに顔が上気してしまい、更に真っ赤になってしまったとは思うよ。
でも、でも!
こんなことは初めてで、本当に恥ずかしいの!
「私……私」
「ん?
キスで敏感になるのは、悪いことじゃない。
奏多の場合は準備不足が最大原因だろう。だから敏感に感じたほうが良いんだよ」
「……良いの?」
「あぁ。そのほうが男も余計興奮するしな」