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第21章 私が好きなのは

「ンッ、ンンッ」
「奏多、そのくらいで止めておけよ」
「だけど……」
「あのな、動くってのを頭にあるか？　最奥まで挿入しちまうと、動く時に辛い」
「あ、そうだよね」

最奥までは届いていないけれど、そこそこ深く挿ったところで、巽さんに止められてしまった。動くのは考えていなかったかも。
巽さんの言う通り、動いて快楽を得るんだから、少し余裕を持たないと後が辛いよね。

「初めてだよな、この体勢は？」
「うん、初めて」
「奏多が動けるか？」
「？？
私が動くの？」
「教えてやるから慣れろよ」
「教え？……イャンッ！」

片手で私の腰を掴んで、体を上下に動かすの！　浮いた体が沈んだ時、ズンッという衝撃が子宮を貫く。

「そうだ。ほら、自分で動いてみろよ奏多」
「アッ、アァッ！　これぇー……お腹に響くっ！」

首にしがみついている腕を支えにして、ぎこちなくも動き始めた私。だけど落ちる時の甘美な快感に、私の腰はドンドンと激しさを増す。気持ちよすぎて、動くのを止められない！

「ンン！　ハァアァァ……」
「覚えたな？　腰をくねらすほどの快感だろう。奏多が激しく動くせいで、中がうねり締まって俺も気持ちいい。……って、胸を押し付けるな」
「ン……アッ、アッ、だってだって！」
「まぁ……当たる胸ってのも悪くないが」
「っ！　アッ、噛んじゃいやんっ！」

意識してやっているわけじゃない。更にギュッと巽さんに抱きついたせいで、巽さんの顔に胸を押し付ける感じになったの。それを利用して乳首を甘噛みされたものだから、予想していない刺激に体がビクッと跳ねた！