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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第22章 どちらを選ぶ?

あの後、ソファーで暫くイチャイチャしていたが、それ以上手を出す気は無かった。理由を言えば、奏多の負担が大きかったことと、我慢はしていたが俺の左腕が限界だったため。……もう少し放出後の余韻を、奏多の中を楽しんでいたかったが、タイミングが悪いことに洗濯機の終了アラームが鳴ったんだよ。

奏多はまたシャワーに籠ってしまうし、出て来たら『朝陽の予備服を貸して』と譲らないはで、目の保養だったワイシャツ一枚もそこで終わり。
にしても、女って便利だよな。サイズが合わないであろう朝陽の服を、器用に着こなすんだよ。問題は外服しか無いことなんだが、奏多は組み合わせで室内でも普通に過ごせるようにしちまった。本当に女は器用だ。

「腕、痛くないの?」
「今のが効いたな、流石に痛い。だが普通にしている分には問題はないぞ?」
「普通……ね」
「なにもしないから心配すんな」
「もうワイシャツ一枚はしません!」
「勿体ない」
「今日一日くらいは大人しくしていて、巽さん」
「あぁ、仕方がないか」

ちっ、俺的にはいい感じだったというのに、敬語の抜けた奏多は意外に強気。……まぁ、朝陽を通して知ってはいるが。それにしても、奏多にバレてよかったんだろうか?

(聖のことを考えれば、もう少しバレないほうがよかったんだが……)

聖も本気だということは、俺が一番知っている話。それなのに、こんな抜け駆けみたいな形になり、聖はなにを思っているのか、俺のほうが気になるだろ?

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