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第6章 一夜の過ち

「勝てないな、俺のほうが我慢出来ん」

唇が脚の付け根の更に上に登る。
開いた秘裂に掛かる息と、花弁を啄む口の動きに、私の体は漸く欲しいものが与えられたように、これだけの刺激で背がしなった。

「アッ……アァァーー！！」
「凄いな、それとも焦らしたせいか？
この程度でこんな反応をするとは、俺も思っていなかったな」
「ヤッ……アアン！」

花弁から蜜口へと辿る巽さんの唇。
舌を伸ばされ蜜口の中にまで侵入して来るの。
まるで愛液を吸い尽くすような動きの巽さんの舌。
痛くは……無い。初めてに近いので違和感はあるけれど、痛くはないの。
あるのは舌が小刻みに動く、不思議な快感だけ。

「巽さん、私……」
「ん？　痛いか？」
「痛くない。痛くないけど……フッ、ンンン」
「そういうのは感じてるって言うんだ。指を挿れても大丈夫そうだな」
「指を……」

ふっと唇が離れたら、蜜口に指が這い……そして挿って来る、私の中に。
ヌルッと挿ってしまった、巽さんの指。
あの時とは違う、指だけでも痛みを感じたから。

「大丈夫だな？」
「大丈……夫」
「これだけ濡れていれば痛みは無いだろう。だが快感というほどでもないな奏多」
「分からない、中で感じるの？」
「すぐに……とはいかんな。それにまだお前の性感帯も見付けていない。
……今はまだこっちのほうが感じるだろう」
「え……あ……！　そ、そこはっっ！」
「硬く尖る花芽は、女が一番感じやすい場所だ。
中を解すまで、花芽を愛でてやるよ」