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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第3章 会社の顔
「最近オジサンばかりよねー」
「朝陽、仕事でしょう?」
「仕事でも、良い男を見るほうが目の保養になるわ。
そう! 今から来る三科さんなんてイケメンだと思わない?」
「だ か ら !」
まだ近くに取引先の人が居るのに、朝陽ったらもう!
私とは違い、朝陽はこの仕事を楽しんでる。社員でも来客でも、見た目が良い人が来るとすぐ応対したがるし。でも誘うことだけはしないのが、朝陽の良いところ。
それに超アフター派なのよね朝陽って。
毎日大丈夫? と言いたいくらい、仕事が終わった後に同僚と飲みに街に出るの。
同僚。うん、男女お構い無し。飲み会、女子会なんでもOK。要は騒ぐのが好きタイプ。
私も毎日とは言わないけど、朝陽の誘いを断りきれずに同席することはある。
そりゃ20歳だもん、遊びたいよ。こっちが本音だよね。
「そう、朝陽今日は?」
「え? ああ!
今日は営業の人達と飲み会。みんな三科さん狙いよね。私は違うけれど」
「三科さんって人気あるから」
「……奏多も三科さん?」
「私?」
横を見れば、凄く真面目な朝陽の顔。
もしかして、朝陽は三科さんが好き?
でも違うって言ったけど、女性の違うは愛情の裏返しのときもあるし……私はどう答えれば良いの?
「三科さん。格好いいとは思うけど、少しチャラいから私には……」
「本当に?」
「う、うん本当だよ」
いつになく食い付く朝陽に引っ掛かりを覚えながらも、私は言い逃れをしてしまった。
別に三科さんが好きとかじゃない、朝陽の真剣さから逃げたんだ私。