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喪服奴隷・七菜
第17章 最終章
もうこれ以上、読むに耐えなくなった七菜は
終了ボタンを押そうとして、誤って目次を開いてしまう。
日記の書き出しは、隆が亡くなった日だった。
慌てて、その日のページをクリックして呼び出す。
隆の営業予定をあらかじめ聞き出しておいて、偶然を装って得意先で会ったこと。
紙コップのコーヒーの中に、睡眠薬を混ぜて飲ませたことが書いてある。

あれは単なる居眠り事故ではなかったのだ。
七菜の頭の中に「未必の故意」という言葉が浮かんだ。
眠くなったのなら、運転途中で仮眠をとることも可能だったろう。
だが隆は一刻も早く家に帰って、七菜の顔が見たかったに違いない。
そんな心理を逆手に取る。省吾のことだからそこまで読んでもおかしくない。
だが、裁判でそれを立証するのは困難を極めるだろう。
それによって、隆が戻ってくるわけでもない。
七菜は自分の身体が、足元から大きく崩れていくのを感じた。

あたりが薄暗くなって、ようやく省吾が戻ってきた。
ん?家の明かりが点いていない。どうなっているんだ?七菜は?
車をガレージに入れて、玄関ドアに手をかける。鍵はかかっていない。
入ったとたん、省吾はギョッとする。
玄関を上がった先の廊下に七菜が正座して
暗闇の中でこちらをじっと見ている。
「なんだ、居たのか? 電気もつけないでどうしたんだ?」
上がり框に腰を下ろして、靴を脱ぎはじめる。
そのとき、省吾の背中に大きな衝撃が走った。
七菜が後ろから体当たりしてきたのだ。
抱きついてきたにしては、背中が焼けるように熱い。
後ろに手を回してみると、生暖かいものが手に触れる。
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