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第2章 人と金と…

大学構内に入り、カフェテラスから各講義室に至るまであの三人を探す。
名前も学年も、普段何処にいるのかも、そもそも、来ているのかどうかすら解らない。
一度外に出て、期待せずに図書館へと足を向ける。その道中も探すものの、何処にも見当たらない。
図書館に着き、入ろうとして止める。
外壁に沿って窓から中の様子を窺ってみるものの、それらしい人物は見当たらなくて……

「……」

次の講義が始まる時間が迫り、諦めて来た道を戻ろうとした──その時だった。


「………あー、あれなっ！」

ギャハハ……
下卑た笑い声が聞こえ、そっと建物の裏側へと回る。
植え込みと建物の間──そこに例の三人が囲むようにしてしゃがみ、煙草を吸っていた。