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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ

ドクン、ドクン……

一瞬で変わる空気。
いつもとは違う雰囲気の祐輔くんが、何処か大人びて見える。
だけどそれは同時に、私の知っている祐輔くんからかけ離れてしまったような寂しさも覚え……

「……」

隣にいる大山が、俯いた私を横目で見る。弾かれたと感じたんだろう。その視線が何処となく痛い。


「じゃあ罰として、琉偉はミネオンリーね」
「──、! あ、ハイ!」

それまでの態度がガラリと変わり、腰を低くする琉偉。
私にオレンジジュースを用意した後、ミネラルウォーターのペットボトルを遠慮がちに拾い、「いっただきま~す!」と言ってゴクゴクと喉を鳴らす。

その頃にはすっかり空気も戻り、美麗のフォローもあって大山と再び話に花を咲かせていた。


「……さっきはホント、ごめんね」
「あ、……ううん」
「……」
「……」
「でも、一言だけいい?」

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