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私を抱いて…離さないで
第3章 パパ




……ぴちゃ、クチュ……
下肢の方から聞こえる水音。
ベッドの上に横たわり、立てた膝を割り開いて空気に曝け出せば、その中心に菱沼先生が顔を埋める。

「……」

相変わらず、先生は優しい。
無理強いはしないし、丁寧だし……私を物としてではなく、一人の人間として扱ってくれる。
安心……してるのかな。
でも、好きとか嫌いとか、そういう次元じゃなくて……もっと違う繫がりを感じる。
何だか、不思議──

太腿に添えられていた先生の手が、不意に私の手と重なり……そこから伝わってくる、温もりと優しさ。
……だけど……絡めた指に感じる、永遠を誓うリング。

「……果穂」

顔を上げ、空いた片手で前髪を搔き上げた先生が、劣情を含んだ裸眼で私を見つめる。

「……」

整った顔立ち。
色気のある、大人の雰囲気。
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