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兄の帰還 壁越しに聞こえる妻の嬌声
第1章 兄の帰還
クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュ……。

牡の欲望を貯め込みパンパンに膨れ上がった肉棒が、琴美の膣の内壁を勢いよく擦り上げる。

「ああっ、ダメえっ……イッちゃうううっ」

琴美が身体をのけ反らせながら叫んだ。

僕も急速に射精感が高まってきた。下腹部の奥から熱い塊が込み上げてくる。

「琴美!」

僕は叫ぶと、最後の追い込みをかけた。肉棒で琴美の最奥を突きまくる。

「イク、イク……イクっ!」

琴美の全身が硬直した。お尻が激しく痙攣する。襞肉が僕の肉棒をギューッと絞るように締め付けてきた。

「おおっ」

たまたらず僕は、琴美の中に牡の欲望を吐き出した。

「あああぁぁっ」

琴美が全身をわななかせながら断末魔の叫び声を上げた。

しばらくして僕は上体を起こすと、後ろから琴美を抱きしめた。

「気持ちよかった?」

琴美は睫毛を痙攣させながら頷いた。そのまま僕のほうを振り返ると、自分から口を重ねてくる。僕は、差し込んできた琴美の舌を優しく吸ってあげた。

兄も一緒にイケたようだ。白い液が廊下に落ちている。

良かった……。

僕は、甘い口づけを楽しんだあと、琴美を抱き上げるようにして肉棒を抜いた。琴美の中から僕が放った白い体液が流れ出し、僕の身体を汚した。

兄は、どこか悲しそうな目でそれを見ている。

僕は少し後悔した。結局、僕は兄のためと言いながら、僕自身の欲望を満たしただけなのかも知れない。

兄さん……。

僕は声を掛けたかったが、いま僕の腕の中には琴美がいる。

「颯太くん……」
 
琴美が、僕に抱きつき、再びねだるように唇を重ねてきた。僕はそれを黙って受け入れた。

そんな僕たちを見ながら、兄は静かにドアを閉めた。
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