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兄の帰還 壁越しに聞こえる妻の嬌声
第2章 壁越しに聞こえる妻の嬌声
7時に僕のスマホが鳴った。琴美からだ。

「颯太くん、おはよう」

「ああ、おはよう」

「着替えるから、そっちに行ってもいい?」

琴美の荷物は、この部屋に置いたままだった。

「ああ、いいよ」

しばらくすると、部屋のチャイムが鳴った。ドアを開けると、琴美が入ってきた。当たり前だが、昨日と同じ服を着ている。

「もう、颯太くん、ひどいんだから」部屋に入るなり、琴美は僕に抱きついてきた。「でも……でも、ありがとう」

琴美は泣いていた。それが僕に対する涙なのか、兄に対する涙なのか、僕にはわからない。おそらく両方なのだろう。

「ちゃんと寝れた?」

琴美をギュッと抱きしめながら僕が聞くと、

「う、うん……」

琴美は、少しためらいがちに返事をした。

「そうか」

「颯太くんは?」

「まあまあかな」

「お見送りの支度しなくちゃね」

「そうだね」

僕たちは離れると、それぞれの身支度を始めた。

琴美はシャワーを浴びて服を着替えると、化粧するために、もう一度バスルームに入った。

このスキに僕は、バッグの底から琴美の洗い物が入っている袋を引っ張り出した。中に琴美がさっきまで履いていた白いショーツが、丸めて入っている。

取り出して広げてみると、クロッチの部分に兄の吐き出した精液がべっとりと付いていた。むわっとした牡の匂いとショーツに染み込んでいる牝の匂いが混じり合い、ツーンと鼻を刺激する。

僕は息が苦しくなるほど、嫉妬し、興奮した。

僕は、クロッチのところに顔を近づけると、舌を出して兄の精液を舐めた。
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