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ふしだら音楽室〜汚された制服〜
第3章 美人家庭教師の羞恥な特別授業
「一瞬でそこまで考えたのね。それでどう思ったの? 前戯していたのかしら?」

「前戯じゃなくて、キスかと思いました。山口さんの声も、そこまでうわずってなかったし。それに舐めるようなチュって音がたまにしかしてなかったし」

「相手は誰だと思ったの?」

「相手はまったく思いつきませんでした。本当に頭が真っ白になって。そしたら山口さんが、色っぽい声で神谷先生って呟いたんです」

「顧問の先生ね」

「あんな太ったハゲが相手だなんて信じられなかった」

「なんでドアを開けて、二人の行為を止めなかったの? 女生徒との淫行なんて、今のご時世なら一発で教師をクビにできたのに」

(それは……そうだけど……そうなんだけど……)

 二人を止めることはできたはずなのにできなかった。
 足音を立てたり、ドアを開ければ、二人を止めることができたのに。

 悠人は自分の中の黒い欲望に気付いていた。

 しかし、自分の醜い想いを口にすることは、さすがにはばかれる。
 けれども、智美の目を見ていると自分の恥部をすべてさらけだしたくなってくる。
 悠人は智美の瞳に自分自身をゆだね、自分でも無自覚に言葉を発していた。

「俺は山口さんが汚されている姿を見たかったんです」

「悠人君はネトラレ属性の変態だったのね」

 智美の言葉に射貫かれ、後頭部が爆ぜたかのような衝撃を受けた。
 変態。
 なんと甘美な響きだろう。
 体温がカァっとあがったのがわかる。
 矮小なダークサイドに陥落していくような目眩にくらくらきてる。

 智美の言葉は自分を貶めている。
 それなのに、もっと言ってもらいたいと悠人は渇望していた。
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